読書で国語の成績が上がるのか?
お母様から「国語を伸ばしたい」というご要望が多くあります。
特に、読解問題が苦手の子供が多いようです。
そして、
「息子に本を読ませたほうがいいですか?」
と聞かれます。
その時、わたしは次のように答えます。
「読書させれば国語の成績が上がるのかと言われれば、答えはNOです。」
そもそも、国語の成績が上がらないのには、読書をしないからという以外に、理由があります。
- 漢字や語彙を理解していない(最重要!)
- 論理的な文章を読んでいない
- 勉強のやり方がわからない
一つずつ解説していきます。
漢字や語彙を理解していない
文章読解で最も重要なのが、出てくる漢字と語彙を理解しているかということです。
漢字に関しては、苦手な子は小学校低学年からつまづいてしまいます。
習う漢字が増えるにつれて、適切な漢字を書けない、使えない、正しく読めないという状態になります。
問題集を買う前に、子どもの国語の土台となる漢字や語彙力を確認することが大切です。
語彙力を上げるためには
オススメの方法は、ズバリ‟学習漫画で知識と語彙力を高める”です。
語彙力を高めるには、まず簡単なところから始め、ストレスなく学習することが大切です。
ここからは、私の経験と個人的な意見です。
特に、私がオススメする漫画は
‟ドラえもん学習漫画”
‟こち亀”
‟ドラゴン桜”です。
ドラえもん学習漫画
例えば、下記で紹介している『ドラえもん・社会科おもしろ攻略・日本の歴史がわかる』は、活字が多く入っているため、語彙力と歴史の流れを身につけることが同時にできます。
ちなみに、私の経験では、社会の歴史については、この本をよみ、学校の問題集を完璧に覚えておけば、歴史範囲だけのテストであれば、80点以上はとれます(小学校~中学校)。
読みやすく、とっつきやすい内容になっており、オススメです。
↑上の写真は古い版です
こち亀(こちら葛飾区亀有公園前派出所)
雑学が身につきます。国語力は、好奇心の強さ、雑学の蓄積量に比例します。
国語の試験では、用意された文章があり、それについて答えるというパターンが普通です。
問題を解く前に、用意された文章に関する知識や雑学が身についていれば、
「あー、あのテーマね。この話知ってる。」
と、気持ちに余裕が出ることもあるので、テストで有利になります。
こち亀は大好きな漫画なので、後日詳しく書きたいと思います!
ドラゴン桜
中学生に読んでもらいたい漫画No.1です。
遅くとも大学受験前までには読むべきです。
私はこの本を、社会人になって初めて読みましたが、
「なんでもっと早くから読まなかったんだ!」
と後悔したくらい、良本です。
国語の章では、”文章を正しく読む”ことの重要性ついて書かれています。
詳しくは漫画をご覧ください。
論理的な文章を読んでいない
「うちの子は小説は読むんですけど国語はできないんです・・・」
と言われることがあります。
活字に触れることは素晴らしいことですし、小説を読むことは想像力を豊かにし、語彙力も同時に鍛えられます。
しかし、小説ばかりを読んでいて、論理的な文章を読んでいないと、高校入試レベル以上の難易度の説明文には対応できません。
読解力を鍛えるなら、論理的な「説明的な文章」も読む必要があります。
勉強のやり方がわからない
- 国語はセンスだから勉強しない
- 明確な解答がないから嫌だ
- 勉強のやり方がわからないから、国語はやらない
これら3つの言葉は生徒から何度も言われてきました。
しかし、これらの言葉をいい訳にして、そもそも国語の勉強をしていないお子様が多いように感じます。
断言します。
国語は時間はかかりますが、適切な方法で勉強すれば必ず成績が伸びる教科です。
国語はセンスか?
確かに、ほとんど勉強しなくても国語ができるという子供がいるので、国語は才能やセンスの問題と思う気持ちは分かります。
しかし、そのように思ってしまうと、才能やセンスのない自分が「どうせ勉強しても無駄」という気分になり、このネガティブな感情が、「できない子供」を作り上げてしまいます。
簡単には国語の成績は上がらないけど、勉強をすれば必ず国語の成績は上がると信じて、じっくり長期的な計画を練って能力を向上させるしかありません。
明確な解答がないから嫌だ
国語は数学と違い、明確な解答がなくあいまいで嫌だ、という方が多いと思います。
しかし、国語の試験問題は、答えが複数あると問題として成立しないため、あいまいさを排除した作りになっています。
答えには、必ず理由があるので、数学的な解き方でも、問題を解くことができます(=論理的に解く)。
このことに気づき、読解問題を解くときに、「なぜこの解答になるのだろう?」と意識して解いていけば、自然と文章読解力は上がっていきます。
どうやって勉強するのか?
上記の回答としては、
確実に読解できる問題を解く
となります。
例えば、国語が苦手な小学5年生に、5年生や6年生の問題を解かせても、文章読解が嫌になり、やる気を無くさせるだけです。
それよりも、4年生の問題を解かせ、
漢字が分かる
↓
意味が分かる
↓
文章が読める
という良い循環を作り、正答率を上げ、やる気にさせると良いです。
国語が苦手なお子様には、文章読解の楽しさを味わってもらう事が何よりも大事です。
一人ひとりの学力を見極め、その子に合わせた教材を第三者が用意する必要があります。
まとめ
読書で国語の成績を伸びるのか?といわれると、答えはNOです。
そして、勉強すれば国語の成績がすぐに上がるかといわれても、そう簡単にはならないのが国語です。
国語の成績を上げるためには
- 漢字や語彙を理解する
- 論理的な文章を読む
- 適切な方法で勉強をする
これらを意識してください。
とはいっても、「意識してください」だけではなかなかできないものです(私もそうでした)。
個別指導のハルでは、国語の授業を行うときに、上記の3点に沿った教材を用意し、指導してまいります。
適切な方法で、最高の結果を出せるよう、じっくり長期的な計画を練って指導してまいります。