頭がよくなる環境作り(温度・湿度編)
こんにちは。
今回は頭がよくなる環境作りということで、「勉強に集中するための最も最適な温度・湿度はどれくらいなのか?」について書いていこうと思います。
まず結論です。最適な環境は
部屋の温度
男性18℃~24℃
女性21℃~26℃
湿度
45%~55%
となります。
月別の最適値をまとめました。
最適な温度は個人差が大きい
女性は男性より基礎代謝量が低い傾向にあるため、寒さを感じやすいようです。
そのため、女性が快適に集中して勉強するためには男性に比べて部屋の温度を3度高く設定するとよいと言われています。
とはいえ、年齢・体質・体を動かす頻度など、感じ方の差を生む要因はたくさんあるので個人差は大きいようです。
(マーストリヒト大学メディカルセンター2015年研究を参照)
それにしても寒すぎる?
最適温度を見る限り寒すぎるように思われますが、この寒いくらいで大丈夫です。
塾に通われている方で気づいた方は多いかも知れませんが、塾のクーラーは大体低めに設定されています。
しかし、これには意味があります。部屋の温度が25℃を超えてくると、勉強効率は徐々に落ちていくと言われています。
勉強効率が下がる理由は、部屋の温度が高いと、脳が「なまける」からです。
本来、身体中のあらゆる機能は、体温が上がらないと、活性化しません。
しかし、部屋の温度が高くなると、「身体は暖かいから、細胞のみんな、活動しなくていいよ」と脳が間違った命令をしてしまいます。
そうなると、脳も活動しなくなり、結果的に集中力もなくなり、眠くなります。
冬にコタツに入ると眠くなるのと同じです。
逆に部屋の温度が低いと、「寒くてヤバイ、みんな活動量MAXでがんばれ!」と脳が身体中の細胞に命令をしてくれるので、結果的に脳が活性化し、集中力も上がります。
湿度も関係あるの?
温度だけでなく湿度も集中力に影響します。
湿度は10%あがると体感温度が1℃上がると言われています。
また、体調にも影響が出ます。
湿度が低く、部屋が乾燥していると疲れ目やドライアイが発症します。
そうすると、まばたきの回数が増え、結果的に集中力が途切れることになります。
逆に湿度が高いと皮膚の濡れ率が増加することにより汗が乾かず、不快感を感じます。
結果的に集中力が途切れることになります。
(早稲田大学理工学総合研究センター堤仁美氏の実験結果参照)
やってみてほしいこと
部屋に温度計と湿度計を用意してください。
エアコンの設定温度を確認することはあっても、実際の部屋の温度はわからない、または気にしていない方が多いです。
「頭がよくなるカレンダー」を参照いただき、温度・湿度に意識して勉強する環境を作ると、これまで以上に集中して勉強ができるようになると思います。
最高の環境は「頭寒足熱」
勉強する最高の環境は、頭を冷やし、足元を温める状態です。
イメージは下半身が上部体温の+5℃(夏)~+10℃(冬)くらいになります。
12月で女性の場合、部屋の温度は21℃、足元は31℃くらいにする必要があります。
正直、冬のエアコンだけでは足元が冷えるので、ブランケットなどを置いて勉強することをオススメします。
その他の工夫
温度、湿度以外に空気の質も重要です。
空気中の二酸化炭素が多いと集中力が低くなるという研究結果があります。
室内の二酸化炭素濃度が1000ppmを超えてしまうと、集中力が低下して、眠気を感じる状態になるようです。
1000ppmがどのくらいの量かはよくわかりませんが、少なくとも2時間に1回は10分ほどの換気を行い、新鮮な空気を入れ替えれば、この基準は下回ることができるようです。
また、空気清浄機を稼働させることで、粉塵、花粉、ハウスダスト対策になり、アレルギー性の鼻づまりなどを予防できることがあります。
(ローレンス・バークレー国立研究所とニューヨーク州立大学の研究結果参照)
まとめ
勉強の最適な環境は
部屋の温度
男性18℃~24℃
女性21℃~26℃
湿度
45%~55%
また、上記以外には空気の質も重要です。
コロナウイルスやインフルエンザウイルスの予防のためにも空気清浄機の稼働や適度な換気が必要です。
もしお家で勉強に最適な環境を作ることができなければ、図書館や塾の自習室を利用してください。
個別指導のハルでは「生徒にとっての最高の勉強環境を作る」を目標に教室作りを行っています。
温度や湿度、空気の質にこだわって自習教室を開放しておりますので、ぜひお越しください!
最後に、女性の方は、夏はクーラーが効きすぎて寒い、冬は暖房が効いていなくて寒いと感じる方もいるかもしれません。
ブランケットやカーディガンを持って来ていただけると、「頭寒足熱」の状態で勉強いただけると思いますので、遠慮せず、いつでもお持ちください。