2023年愛知県公立入試 まとめ
2023年愛知県公立高校入試の問題はこちら
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愛知県の公立高校入試の仕組みが、今年から4つ変わることになります。
1 .試験回数
昨年度まで、愛知県の入試では2校を受験することができ、これまではそれぞれの学校で試験を受け、合否を判定していました。
それが今年度からは、1回の共通試験の結果で受験する2校の合否判定を行うことになります。
新しい仕組みでは、出願した2校のうち第一志望校で共通試験を受け、その採点結果で第二志望校の合否も判定することになります。
また「採点基準のばらつき」が懸念されることから、公平性が担保できるマークシート方式への変更となりました。
マークシートの詳細は6月に発表されます。
2.面接
2つ目が『面接を実施するかどうかが各高校の判断になった』ことです。
これまでは全ての公立高校が試験内容に面接をいれていましたが、今後は高校ごとに面接するかどうかを決定します。
一般選抜の面接は、入学願書を提出した高校で行います。
ただし、一般選抜の面接を実施するかどうかは各高校が決定しますので、第1志望校、第2志望校ともに面接を実施する場合には、それぞれの高校へ面接を受けに行くことになります。
高校ごとの面接を実施するかどうかの記事は後日アップします。
3 .推薦選抜の筆記試験無し
元々愛知県公立推薦入試は、面接のみで合格を手にすることが出来るシステムでした。
しかし、2017年度から推薦選抜の受験生も筆記試験を受けないといけなくなりました。
これまで頑張ってきたことを評価してもらって合格を手にするところが推薦入試の良いところであるのに、推薦入試の子も一般入試の筆記試験を受けなくてはならなくなり、推薦入試の良さが半減しました。
その結果、推薦志願者数も大きく下がりました。
そこで、今回の改革で『推薦入試では筆記試験を行わない』という元の形に戻しました。
これまで通り、推薦入試を受けるための条件は変わりません。
下の①~⑦のどれかに条件を満たせば、推薦入試を受験する資格を得ることができます。
①部活動で県レベル以上の大会で活躍
②コンクール・展覧会で上位入賞
③継続的にボランティア活動を行った
④生徒会の役員、級長・副級長として活躍した
⑤英検・漢検などで一定以上の級を取得した
⑥学力推薦
⑦環境推薦
4 .特色選抜
これまでの「推薦選抜」「一般選抜」に加え、「特色選抜」が新設されます。
「特色選抜」は、将来の進路目標やその高校・学科での学習意欲、学科やコースに関連する分野での能力や実績が重視される選抜方法です。
従来の「推薦選抜」とは違い、中学校長の推薦がなくても出願できる(自己推薦)です。
特色選抜の場合は、出願時に志望理由書を提出することが義務付けられています
そのため、しっかりとした志望理由書を書くことが大切になってきます。
●入学検査
①面接
+
②下記の中からどれか
- 作文
- 基礎学力検査
- プレゼンテーション
- 実技検査
●定員枠
「特色選抜」の定員は各高校・学科の募集人員の20%程度までを上限に、各高校が「何人程度まで」と具体的な人数の枠を設けます。
またこの枠は「推薦選抜」の定員枠とは別に設定されます。
※「推薦選抜」と「特色選抜」を併願することはできません。
●特色選抜と推薦選抜の違い
推薦選抜は中学までの「実績」、特色選抜はこれからの「意欲・関心」を見る試験です。
特色選抜では推薦選抜でも同じように「面接」があります。
ただし、特色選抜の面接では「特色選抜は高校への意欲・関心を重要視する」ものです。
合否判定について
令和4(2022)年度入試まで、受験生の「校内順位」の決定は、以下の3通りから各高校が選択した基準に応じて行われてきました。
校内順位とは、全受験生の評定得点(内申点)・学力検査の得点を高い順に並べ、それぞれの合計得点の高い生徒から合否を決定するための順位です。
新制度では、従来の3通りに、「評定得点(内申点)を2倍して換算」「学力検査の合計得点を2倍して換算」を加えた、計5通りから各高校の裁量で選択できるように変更されました。
これまでの制度では、受験生を
A = 評定得点の順位、学力検査合計得点の順位の両方が定員内にある者
B = Aに入らなかった者
の2つに区分し、「B」についてのみ、学校が選択した順位決定方式に則って合格者を決定しています。
AB合格制度の紹介は下記のページ
しかし今後は「A」と「B」の区分は、より分かりやすい制度とするため、新制度では行わないこととしました。
今回の制度変更により、この「A」「B」の区分がなくなり、全受験生に対して“学校の裁量”が適用されることになりました。