公立高校と私立高校、費用の比較(令和2年12月22日現在)
こんにちは。
12月も下旬となり、受験生の皆様は本格的に志望校も決まってきたと思います。
公立高校か私立高校に行くかを決める際の選択の基準は、人それぞれです。
選択基準の中で、かかる費用の差はその中の一つです。
そこで今回は、公立高校と私立高校に入学した場合の費用を比較していき、志望校選択の際の参考にしていただきたいと思います。
公立・私立にかかる費用
上記は補助金を申請しない場合です。
次に、文部科学省『平成30年度子供の学習調査費』をご覧ください。
この表は補助金の申請をした場合も含めた、全国平均となります(平成30年度)。
学校教育費は『授業料』『教材費』『修学旅行、遠足費用』、『通学関係費』となります。
学校活動費は『塾の費用』『補助教材の購入』『クラス会の費用』などになります。
公立高校1年間の平均総額は457,380円です。
私立高校1年間の平均総額は969,911円です。
私立は公立の2倍かかる?
ここまで見ると、私立高校に入学すると、公立高校に入学した時の2倍くらいお金がかかるように見えます。
しかし、2020年4月から就学支援金の制度が強化され、状況がわからなくなってきました。
文部科学省サイトより
詳しくはこちらのリーフレットをご覧ください。
https://www.mext.go.jp/content/20200117-mxt_shuugaku01-1418201_1.pdf
つまり、保護者の年収目安で約590万円以上の方以外は、
- 公立学校に通う生徒: 公立校授業料相当額(年額11万8,800円)
- 私立学校等に通う生徒: 39万6,000円の補助
が受けられます。
さらに、愛知県については独自の制度により、年収720万円未満の場合、41万2,800円まで補助がされるよう増額されています。
また、入学金も大幅に補助されます。
このように私立高校の費用は大幅に削減されます。
結局いくらかかる?
2020年12月22日現在、公表されている資料を基に、愛知県公立高校普通科に入学した場合と、あま市の生徒が多く受験する清林館高等学校を例にとり、入学1年目のシミュレーションを行います。
純粋に学校に支払う費用
公立高校
95,000+176,893(全国学校外活動費平均)=273,693円
私立高校
281,743+250,860(全国学校外活動費平均)=532,603円
このように計算してみると、私立高校にかかる費用は公立高校の2倍という事は変わりませんが、私立も公立も、かかる費用の差はかなり小さくなっていることがわかります。
まとめ
2020年4月から行われている高等学校等就学支援金の強化により、公立高校と私立高校を比較しても、大きな差がなくなりました。
この記事だけを読むと、『費用も同じくらいなら私立の方がいいんじゃないか?』と思われる方もいるかもしれません。
しかし、そうとも限らないと思います。
今後、費用面で差別化できなくなった公立高校が、定員割れの可能性が高くなります。
そうなると、公立高校はこれまで以上に大学受験対策や校内の美化などに力を入れていきます。
一つ言えることは、これまで以上に、人気のある高校とそうでない高校との2極化が進むということです。
受験生の皆様には、高校見学の印象や、実際に通っている生徒の話を聞くなどして、納得がいくまで調べて志望校を選択してください。
参考資料:文部科学省ホームページ・愛知県ホームページ・Benesse高校入試情報サイト