子どもが心と頭を閉ざす原因

こんにちは。

塾で保護者面談をしていると、「こどもが心を開かないんです」という相談を受けます。

しかし、よくよく話を聞いていると、その原因はご両親の行動にある場合も見受けられます。

そこで今回は、”子どもが心と頭を閉ざす原因”と、そうならない方法の一例を紹介していこうと思います。

心と頭を閉ざす原因

子供が心と頭を閉ざす原因は3つです。

命令を受けること

脅迫を受けること

強制を受けること

子どもが心と頭を閉ざしているご家庭は、これら3つのステップをもれなく踏んでいるように思います。

 

ステップ1 命令を受けること

 

命令は「早く起きなさい」「勉強しなさい」のような、やらせようとする命令と、「ゲームをやめなさい」といった禁止の命令があります。

子どもは命令されると、

「うるさいな、せっかくやろうと思ったのに」

「しつこいな、わかっているよ」

と思うのが普通です。

命令をされると子どもはむしゃくしゃした気分になります。

 

ステップ2 脅迫を受けること

 

命令を受けても何もせずぐずぐずしていると、「脅迫」が始まります。

「やらないならお父さんに言いつけるよ」

「そんなんだと高校に行けないよ」

などと、おどして従わせようとします。

しかし、「命令」され「脅迫」されて、素直に従うことができる子どもは少ないです

 

ステップ3 強制を受けること

 

さらにぐずぐずしていると、むりやり従わせようとする「強制」になります。

これは、「スマホを取り上げられる」「ゲームを禁止される」などがあります。

その他にも

「おまえはほんとうにバカだな」

「おまえなんてうちの子じゃない」

などの言葉による暴力によるものも強制に含まれます。

 

命令・脅迫・強制を受けると

人間にはプライドがあります。

3歳児でも中学生でも、自分のことは自分で決めたいという気持ちを持っています。

子どもの自発的な意思を、親が毎日押し殺していくと、いらいらして落ち着きがなく怒られないか、みじめな思いや恥ずかしい思いをするのではないかと不安な人間になっていきます。

このような閉じた状態では、考えよう、工夫しよう、挑戦しようという自主性が育ちません。

 

暗くて(⇔明るく)

元気がなく(⇔元気で)

わがままで(⇔思いやりがあり)

あきらめやすく切れやすい(⇔がまん強い人間)

性格になり、集中力も低く、学力も身につかないことになります。

 

ではどうすればよいのか?

幼児の場合

これは心理学者のアドラーの教えを引用させていただきます。

  • 子どものやりたいこと、できることは、できるだけ叶えてあげる
  • だからといって、子どものいいなりになる必要はない
  • できないことは、できないと言い、ダメな理由をしっかり話す
  • そして、約束したなら絶対に守り切る

 

例えば、3歳児が「抱っこして」と言ってきたときに、お母さんがてんぷらを揚げていた場合、抱っこをするのは非常に危険です。

そこで、「いま揚げものをしていて、油が飛ぶと○○ちゃんがやけどして痛い思いをするから、抱っこはちょっと待ってね」と言ってあげます。

そして、揚げ物が終ったら約束を守って、必ず抱っこをしてあげるということをしてもらえればよいのです。

 

中学生の場合

小学校高学年から中学校の子供との接し方は非常に難しいです。

各ご家庭の教育方針もありますので、一概には言えませんが一つの例を紹介します。

それは、

 

子どもを親しい友人と考え、最大限に尊重する

 

子どもとの関係をタテの関係で相手を権力で動かそうとするのではなく、親しい友人と接するようにヨコの関係で相手を尊重することが大切です。

例えば、部屋を掃除してほしい時は、『部屋を掃除しなさい』ではなく『部屋を掃除してくれたら嬉しいけどお願いできるかな?』と、友人にお願いするように言うとよいです。

このような態度で接していると、子どもは『自分のことを大切にしてくれている』、『自分のことを信頼してくれている』と思え、心から安心し、親を信頼できるようにもなります。

子どもにとって親が心から安心できる安心場所になると、子どもは何か失敗したとしても心の安心場所があるため物事に対して積極的に行動できるようにもなります

これにより、子どもが自ら考え行動でき、自立した力が身につきます。

 

最後に

いろいろ書きましたが、現実では上記のように対応することが難しいこともあります。

お母さまにも家事や仕事などやることがたくさんあります。

疲れている中、目の前で子どもがだらだらしているのを見てしまうと、ついつい命令口調で注意してしまいます。

 

しかし、そんな時は、お母さまひとりで全てを対応し、解決するのはやめてください。

無理をせず、ご主人や友人など身近な方に相談してください。

また、よろしければ塾でもお話しください。

特に勉強面についてはいろいろ相談させて頂くことができます。

 

また、塾では子供に勉強面での命令をすることができます

本来、命令して勉強をやらせるのは良くありませんが、お家という安心場所があれば話は別です。

塾で命令されても、お家という安心基地があれば、命令型の勉強法でも問題はありません。

 

どのような形であれ、できる限りお家では、命令・脅迫・強制を行わないようにしていただきたいと思います。

個別指導のハルでは、入塾面談の際に、どのような指導方針で授業を進めていくかを、きちんとお母様と相談して決めてまいります。

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